From Factory

2014.01.23

変わりゆくもの、変わらないもの

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短い旅をして、古い街並みを見てきました。

旅先で思い出したのは、6年程前の工房近くの大規模マンション工事。うちの工房の建物と同じ時代に作られた、全く同じ形をした沢山の小さな町工場群が、轟音と共に解体され姿を消したこと。東京ではよくある光景です。古い建物を壊して街の景色がガラリと変わって行くことは、子供たちの目にはどんなふうに映るのでしょう。新しいスタイルがイコール良いもの、という考え方にはあまり馴染めません。今日新しいものが明日には古くなり、また新しい価値感を欲しがる、その繰り返し。

僕が古い街並みに憧れるのは、東京のようなスクラップ&ビルドで作る街ではなかなか根付かない物の感じ方が自然に身に付くだろうという点。祖父祖母の世代、そのずっと前から続いている生活があるという実感。不便さやマンネリ感も抱えつつ続いて行く生活感によって得られる、根っこの生えた安心感。

家具や木工品をつくるという仕事柄、懐かしさや普遍性を感じられるモノ作りを大事にして行きたいと、あらためて考えました。

「旅することは生きること」ですね(笑)
 
 

 
 
 

「あ」

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