黙々と
日常風景に馴染む家具
「日常」とか「変わらない風景」なんて言葉が大事に思えます。
写真はチーク材のテレビ台。最近はチーク材で作る家具が多いです。
相変わらず黙々とコツコツと家具を作り、納品している毎日です。
「あ」
納品
震災数日前から製作を始め、震災後中5日でお届けした忘れがたいコーヒーテーブルです。
僕の敬愛するハンス・ウェグナーによるGE290という椅子。
それに合わせるためのテーブルの製作を、当工房に任せて頂きました。
身に余る光栄で、震えさえ感じてしまいます。
追加でスツールのご注文も戴いております。
* * *
まだガソリンの供給が落ち着いてなかった17日の納品なのでどの車もそろりそろりと
ゆっくり走っていました。
大切な家具を載せて走る身としては、この状況がもたらした安全運転の恩恵を感じます。
車が走っている数が少ないせいか、それとも節電のために街の照明が暗くなっているせい
か、夜空も綺麗になっている気がします。
どんな時でもどんな事にも、良い面・悪い面があるものです。
* * *
地震後これまで納めた大型家具や壁面収納家具の状況をお客様に伺い、戴いたお返事は
本当に温かく嬉しい言葉ばかりでした。
つくづくお客様に恵まれている、と感じられる事も、最近のささやかながらもとても
幸せな出来事です。
「あ」
本日から
本日3月17日より、AS.CRAFTはショールームも通常営業を再開しております。
僕に出来ること・やるべきことの一つ、今まで通り働くこと。
東京で生き残っている僕らに出来ることの一つです。
被災地から伝わる連日の暗いニュース、放射線、停電、ガソリン不足、
がらんとした薄暗いスーパーマーケット・・・
僕の周囲でも疲弊感が充満してきたように思います。
心が弱ると、人は悪い噂ばかりを信じてしまうものです。
ネガティブ思考に陥るのは簡単、ネガティブになると誰かを批判したくなるし
買占め行動やパニックに向かってしまいます。
こんな時こそ僕たち日本人の地力を信じて、強く在りたいものです。
今は、感じるよりも、考えること。
批判よりも応援する側、評論よりも実際に行動する側の人間でいたいと思います。
心を痛めても、前に進まなければなりません。
頑張れ日本!
色々なことがうまく行きますように。春が早く来ますように。
AS.CRAFT
ショールームお休みのお知らせ・工房は通常営業です
被災地の方々に心よりお見舞い申し上げます。
今僕らに出来ることは非常に微々たることかも知れません。
まずは被災された方々を思うこと、無駄な電気を使わないこと。
また、これまで製作した大型の家具や壁面収納家具の安全を確認させて
いただき、必要であれば適切な処置を取っていこうと思います。
節電の必要とお客様の安全を考慮し、3月12〜16日までショールームを
お休み致します。
工房には13日13〜19時・14日終日・15日終日おりますので、急用の方は
お電話の後お越し下さい。
宜しくお願い致します。
私事ですが、AS.CRAFTの2人は無事でおります。
AS.CRAFT
マイノリティ?
突板(つきいた)でテーブル天板製作。
これは所謂「無垢材の家具」ではありません。
突板とは、木を薄くスライスしたものを貼り付けて作るものです。
ミッドセンチュリーに作られ現代でも流通しているヨーロッパの
アンティーク家具にも、とても多く使われています。
「無垢材の家具」を売り物にしている家具屋さんでも、こっそり使用
されてたりします(笑)。
高級家具・良い家具=無垢材、という考え方が多数を占めているので、
「こっそり」になってしまうのは仕方ないのでしょう。
とにかく、突板の家具もいいモノです。
無垢でさっと作れる形のものを、今回の様に突板でなければ出来ない
意匠で作るために、数倍の時間をかけて製作することにしました。
この天板の意匠は、突板ならではです。
「あ」
三本脚
初めて三本脚のテーブルにチャレンジしています。
ワクワクです。こういうルーティンワークから外れた作業は、大好きです。
効率は、当然悪いです。
初めて作る形は、考えながら、確認しながら、そして試作品を作りながら
進めて行くので。
こういう風に、採算を考えず挑戦することは大事だと思います。
誰かのアイデアを真似るのではなく、まず自分の頭と手を使ってやってみる。
痛い思いをしながら。
そういう事でしか腕は上がらない気がしてます。
* * *
まだまだ寒いですね。腰の悪い人間には辛いものです。
春が待ち遠しい。
「あ」