久々に…
久々に寝込みました。…と言っても心配なさらないでくださいませ。
もうすっかり元気です!
2年に1回くらい急性の胃腸炎に襲われます。
たまのことなので、「今年も来たか。」くらいなものなのですが、
大切な用事と重なってしまうと困ったことになります。
今回はお世話になっている知人が、お嬢さんと一緒にテレビ台を見に
来店して下さる予定の日。
見習いたくなるところが山のようにある、とても素敵な方で、
お嬢さんとお会いするのも初めてでしたので、家具のことやその他色々
お話しできるのを楽しみにしていました。
直前まで何ともなかったのに、お迎えする時には挨拶するのが精一杯。
職人さんに後を頼んで裏で休んでしまいました。
その後、点滴1本と2日の休養ですっかり調子は戻りましたが、
Iさん、お嬢さん済みませんでした。
大抵そうなのですが、私が体調を崩す時は一気にガーンと落ち込んで、
あっという間に回復します。
体力だけが取り柄(笑)…と思っているのですが、過信し過ぎぬよう
気をつけて、仕事の遅れを取り戻すべくがんばりたいと思います!
「さ」
引出し
引出しの仕込み中、隙間を調整しているところです。
木目は自然のものなので、均等ではないしまっすぐでもありません。
人の手がそれをさりげなく整えて、まっすぐな輪郭の線を引くと
ちょうど良い心地よさが生まれる・・・のではないかな?と思ってます。
「あ」
良いものを少し
昨日はすこし早起きして、納品してきました。
一晩中続いた暴風雨が朝になっても治まらず、ワイパーも役に立たないくらいです。
雨の中の納品はすごく大変なので、重い気持ちのまま2時間ほど車を走らせて
目的地に着くと・・・晴れました!嬉しい!
お客様のお宅は、とてもすっきり整理されていました。潔い空気感が漂っています。
お気に入りの物だけが置かれている住まいです。
「これはあのお店で買ったんです。」「あー、やっぱりですか〜!」
今回もそうだったのですが、お客様とこんな会話をしょっちゅうします。
インテリア業界、広いようで狭いみたいで、知り合いのお店や気になっている
家具屋さんのアイテムと、アズクラフトの家具が並ぶことが最近ぐんと増えて
きています。
大変光栄です。
「本当に気に入った物を少しだけ持つ」そんな人が増えてきている気がします。
良いものを少し、きちんと大事にされている丁寧な暮らしは、とても美しいです。
「あ」
工程
お客様の希望により、家具が出来上がる工程をかいつまんで写真に納めて
何通かに分けてメールで送りました。
あらためて写真と文章にして、工程を説明すると我ながら「大変というか、
面倒というか、手間かかってるなぁ・・・」と感じました。
手前味噌ですが(笑)。
今後こんな風に製作途中の写真をお送りするサービスも良いかも知れません。
自分の家具が生まれて序々に形になる場面を見られるなんて、面白がっても
らえるし今回は感動すらしてしていただけました。
お客様に感動していただけると、冥利に尽きます。
作る苦労なんてみんな同じなんだから表にだすもんじゃない、なんて言わず
この辺はもっとアピールするとお互いに嬉しさを共有できるかも知れません。
毎回ちがう物を作る我等オーダー家具職人は、毎回違う家具を作るので、
毎回違う工程を踏んでいます。
その工程時間=工賃としてお金をいただく部分な訳ですが、自分の能力を過信
しているためか予想よりも時間がかかる事が大抵です。
しかしあらかじめ決めた価格に後から上乗せなんて出来ませんし、しようとも
思いません。
「ここをちょっと違う新しい形にする」と口で言うのは簡単なんですが、もの作りの
現場ではその一言で丸一日工程が増えたりすることも珍しくないんです。
「ほんのちょっと、ここをこうして」という些細なことでも。
"実物のモノ作り"の世界では、技術的チャレンジ、は時間=費用と作業上の肉
体的危険(怪我)を伴います。
絆創膏や湿布で済むものは怪我の勘定に入りません。血が出たら、痛がるより
先に商品である家具に付かないようにするのが家具職人です。
これはなかなか理解してもらえない部分なんですが・・・。
しかしそうやって前に進みます。
オーダー家具の値段はなぜ割高になるのか?はおそらく禁断の話題(笑)かも
知れませんがその価格の構成をそのうち簡単にご説明したいと思っています。
すごく納得していただけると思います。
その上で「欲しくてたまらないからオーダーしたい」と感じていただけるよう、
作り手・売り手として努力しています。
話しがそれましたが、本日分の工程はクリア出来ませんでした。
急げば簡単にクリア出来たのですが、急いで終わらせることは大事なことでは
ありません。
商社でサラリーマンをしていた僕が、家具製造という「実業」に就いた訳にも
つながります。
今の自分の根っことなる部分です。
22時過ぎに工房を後にして、帰りがけに家具仲間の大里さん の工房に寄ってみると、
いつも通り服や手を真っ黒にして寒い夜遅くまで仕事してました。
同い年なんですが、「身を粉にして働く」を体現している人です。
頑張ってる仲間が身近にいるから、自分も頑張れます。
ぬるま湯みたいなチャラい世界には興味ありません。
帰りの車中、頭の中に流れるのはジョン・レノンの"Working Class Hero"
「労働者階級の英雄こそが目指すべきもの」
「あ」
日光浴
今作っている家具の材料、チークの無垢材です。
削りたては青白い木肌。
陽に当たるとだんだん焼けてきます。
家具が完成しお客様のもとに到着し、
さらに数か月、数年、と時間をかけて
ゆっくりと日焼けして深みを増して行きます。
最終的にどれくらいの色味まで育つのかは
「お楽しみ」、ということになるのです。
「さ」
先日
昨年TVボードを納品したお客様からお誘いいただき、ご自宅で夕食をご馳走になりました。
まるで美術館のようなお宅は、隅ずみまで美意識が行き届いていてとても美しい住まい
でした。
プロダクトデザイナーをされているクライアントさんなので、色々刺激になる
お話しを伺えました。
気が付くと6時間以上も話し続け・・・(笑)
もの作りについて話すのは際限がありません。今年やるべきことも見えたような気がします。
「あ」
節
ホワイトオーク材の節のある部分を、目立つ場所に使います。
「仕上げすぎないように」します。
仕上げすぎないよう、と考えながらやると余計に時間がかかったりしちゃいます。
本末転倒なんですが・・・。
「あ」