soul
訳あって再製作しているタモ材の丸テーブル天板です。
ところが、作り直した物に最後のオイルフィニッシュを施していると
どうも僕のイメージ通りに仕上がらないのです。
無塗装の状態では、何の問題もなかったのですが、オイル塗装をして
一晩置くと、ポツポツとシミのようなものが・・・
自分の頭の中の想像とは違うものになってしまいました。
無垢材なので、「どうあがいてもなるようにしかならない」のですが
これでは絶対にお客様に喜んでもらえない仕上がりです。
多分このまま納品しても、特に何も言われないのでしょうが・・・
結論として、自腹で新たに再製作することにしました。
自腹は痛い、です。
経営者としては、絶対にやってはならないことです。
いろいろ考えましたが、やはりお客様にお願いして時間を戴き、
作り直すことに決めました。
B/S・P/L上、つまり数字や損得勘定では100パーセント間違いです。
でも大事なのは
「それで満足できるか?」
損得だけで満足できません。少なくとも我々は。
* * *
4/29〜5/5のGW中は通常営業しております。5/6(木)はお休みさせて頂きます。
(※5月1日のみ14時からの営業となりますので、ご注意下さい)
「あ」
経年変化
今日ふと表の看板が錆びて来たことに気づきました。
それを「劣化した、汚い」と感じるか、「古びて、いい感じだな」と思うか・・・
使い込まれた真鍮
外灯の笠にも錆びが・・・
木工用クランプの鉄も無塗装なので変化が早いです
父の形見の文鎮も良い鈍色(にびいろ)が
素材を塗装し保護することで汚れにくく、劣化しにくくすればするほど
その素材の持ち味は失われて行きます。
素材感がある=汚れやすく手入れが面倒だ、と言って良いと思います。
家具の世界では、その面倒臭さや経年変化を楽しむ風潮が強まってきています。
新品の時が1番キレイ、では悲しいものですし。
古いものの持つ迫力に強く惹かれながら、家具製作をしています。
本日は鉄の写真ばかりになってしまいました。木工屋らしからぬ・・・
「あ」
サボテンの花
ミニ観葉植物が数点入荷しています。
サボテンには小さな蕾が。もうすぐ可愛らしい花が咲きそうです。
* * *
春ですね。
新年度、やるべきことがいっぱいです。
買って読んでない本も積み上がる一方。
もっと工夫、もっと効率、日々の質を上げるべく走らなければ・・・。
「あ」
記録
ときおり受ける雑誌などのインタビューは、面白い経験になります。
基本的に作った「構え」とか「建前」を語らないように気をつけている
つもりなので、上手な受け答えにはならないことがほとんどで、
記者さん泣かせなんだろうなぁと思いつつ取材されております(笑)。
なので、過去の記事をあらためて読み返すと、その時々の考えが
そのまま出ていて、恥ずかしさと面白さを感じています。
一番最近の取材では、家具職人なりたての下積み(?)時代のお話が
記事の半分を占めています。
なんだか苦労話・根性論みたいな部分が多くて、読む人に申し訳ない気持ちです。
しかし、最近うちによく訪れる就職希望の学生さんやフリーターの若者には、
興味深い内容かも知れません。
(修行先では、週休1日にかかわらず残業が月100時間超が当たり前で、
1時間の作業で5分でも時間を短縮させることに改善努力を要求され、
本当に走り回っている毎日、なんて木工所の持つのんびりイメージとは
ずいぶんと隔たりがあるかと思います)
* * *
先月出版された ●real furniture(扶桑社刊)には、そうそうたる家具メーカー達と共に
AS.CRAFTを紹介していただきました。
巻頭には現代の小規模家具メーカーに多大な影響力を持つ大阪のトラックさんと
東京のスタンダードトレードさんの対談も載っていて、家具好きには面白い読み物
となっています。
お時間ありましたら、是非ご覧になってください。
「あ」